ユーザーから愛されるモバイルアプリのつくりかた(コンテンツ編)

近年、ライフスタイルの変化やテクノロジーの進化、通信料金の是正により、スマートフォンの普及が一気に加速し、一人1台スマートフォンを所有する時代になりました。

それに伴い、スマートフォンではコミュニケーションからお買い物、ゲーム、クリエイティブ制作、学習などありとあらゆることができるようになり、一人当たりのスマートフォンの使用時間も年々増加傾向です。そのような中で、各企業ではユーザーとのコミュニケーションをデジタルへとシフトし、SNSに加えてモバイルアプリでコミュニケーションを行い、ユーザーエンゲージメントを高めていきたいと検討されている、またはすでに行っている企業も多いと思います。

一方、ユーザーはスマートフォンの中にモバイルアプリを多数入れているものの、実際に日常的に使用しているモバイルアプリはごく一部に限られてしまいます。SCデジタルメディアが実践する、ユーザーから愛されるモバイルアプリのつくりかたをお話しさせていただきます。

利便型と共感/愛着型の両軸で検討するコンテンツ

まず、ユーザーがモバイルアプリをダウンロードするには、必ず理由があります。

「スタッフのおすすめ」や「インセンティブ」のような理由ももちろんありますが、ユーザーには、課題の解決や要望を叶えてほしいという理由のもとに、モバイルアプリに期待を持ってダウンロードしています。そして、その期待には大きく2つの側面があります。

  • ユーザーが現状抱えている不満や不便など、ユーザーにとって既にペインである顕在的なニーズ
  • ユーザー自身は気づいていない、または諦めてしまっているウィッシュである潜在的なニーズ

です。

これを、あるコーヒーチェーンのモバイルアプリに置き換えてご説明します。

1.顕在的なニーズ

「いつもあのコーヒーチェーンは混んでいて購入できないんだよね」といった、今すぐに解決してほしい注文時の課題を解決し、利便性を上げてほしい。これを、私たちは利便型のコンテンツと呼んでいます。主に、ユーザーのペインポイントを、マイナスからゼロにするすることで解決するコンテンツが該当します。

2.潜在的なニーズ

1の顕在的なニーズである、「いつもあのコーヒーチェーンは混んでいて注文に時間がかかるんだよね」の裏側に、隠れているウィッシュポイントです。実は、ここに「混雑しているが故にユーザーが諦めてしまっているサービス」があります。それは、「カスタマイズ」です。ショットを追加したり、ミルクの種類を変えたり、シロップを変えたりと、もっと美味しくする方法やSNSで話題のカスタマイズにチャレンジしたいなど「店員に相談しながら自分好みの味を見つけたいけれど、後ろに並んでいる人のことを考えると早くお会計を済ませないといけないプレッシャーから、頼めない」というような、無意識に諦めてしまっているが、いつか叶えたいニーズです。

これを、私たちは共感・愛着型のコンテンツと呼んでいます。ユーザーの気持ちを、ゼロからプラスに変えてくれるコンテンツが該当します。

モバイルアプリとユーザーとの関係を築くキラーコンテンツを決める

モバイルアプリのコンテンツを、利便型と共感・愛着型で検討し、最終的にどの機能を実装するかを判断する、最も大事な視点をお伝えします。ズバリ、「このアプリは何ができて、自分にとってどんなメリットがあるアプリなのか」のイメージを具体的に想像でき、誰かに伝えられることができることが最も重要です。

先ほどの例で挙げたコーヒーチェーンのアプリでは、「いつも並んでいてなかなか購入できない」「カスタマイズ」この2つがユーザーのニーズであることがわかりました。

これらを解決できるのは、まさに「モバイルオーダー」なのですが、そこに「このモバイルアプリではないと体験できないこと」を加えること、そればキラーコンテンツにとって重要なポイントです。

ユーザーニーズをもとにモバイルオーダーの体験価値を利便型と共感・愛着型に分類すると下記の通りになります。

  • 利便型:アプリで注文できること
  • 利便型:受取店舗を選択できること
  • 利便型:受取時間がわかること
  • 共感・愛着型:カスタマイズが簡単にできること
  • 共感・愛着型:気に入ったカスタマイズをいつでもリピートができること

利便型と共感・愛着型を明確にしたことで、このモバイルアプリだからこそ提供できる、「自分の好きな時に、好きな味を何度でも楽しめる」体験を提供でき、ユーザーとの関係を築くことができるようになります。まさに、キラーコンテンツとはモバイルアプリの象徴となる機能であり、ユーザーとの関係を築く最も重要なコンテンツです。

最後に

モバイルアプリは、単なるECサイトやブランドサイトのモバイルアプリ版ではありません。ユーザーニーズをもとに、解決したい課題、叶えたい要望を見つけそれをコンテンツとして提供する、まさにユーザーとの関係づくりのツールです。

SCデジタルメディアでは、モバイルアプリ開発やアップデートの支援をさせていただいております。

  • モバイルアプリコンセプト/世界観策定
  • モバイルアプリ戦略策定
  • コンテンツ検討
  • 現状のモバイルアプリ調査
  • カスタマージャーニー設計
  • モバイルアプリ開発
  • モバイルアプリ運用
  • モバイルアプリエンゲージメントマーケティング支援

アプリコンセプトの設計から開発、運用まで一気通貫でご支援させていただいております。「モバイルアプリを開発したいけれど、どうすれば良いかわからない」「モバイルアプリはリリースしているけれど、アップデートしたい」など、お気軽にお問い合わせください。

この記事の執筆者

コンサルティング本部
CXコンサルティング マネージャー

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