Salesforce社が定義するCDPとは

CDPの種類

株式会社セールスフォース・ジャパン(以下 Salesforce社)は、CDPをCRMの進化形と定義しています。つまりCDPとは、DX推進が加速し、大規模でかつリアルタイムのやり取りを必要とするB2Cマーケターの要件に合わせて、きめ細かく調整されたCRMのことを指しています。

まさにSalesforce社が数十年にわたって、世界中のあらゆる規模の企業のために構築してきたツールの延長線上にあり、CRMもCDPも、目指すところは顧客データを管理して、顧客の関心に合わせた、売上増につながる体験を提供することです。

Salesforce社の調査によると、市場には「CDP」と謳うベンダーが乱立し、それぞれが異なる種類の製品を出している雑然とした状況にあるそうです。

[参考:Customer Data Platform Institute ※CDPベンダー一覧]

これらのベンダーによるCDPの定義をひとまず横に置き、数百人のマーケターを対象に、彼ら自身がCDPに求める機能について聞き取りを行った結果、CDPには2種類あることが判明しました。

1.インサイトのためのCDP

分散している複数のソースからデータを集約し、データを連携して管理することで顧客情報を一元化でき、アナリティクスとアクティベーションを可能にします。

2.エンゲージメントのためのCDP

Webサイトやモバイルアプリのリアルタイムでのパーソナライズを可能にし、次に起こすべき行動は何かをエンドユーザーへ提示することで、エンゲージメントを強化します。

現在、市場にあるCDPの大多数は、インサイトのためのCDPか、エンゲージメントのためのCDPのどちらかで、両方をカバーする製品はありません。真のエンタープライズCDPは、インサイトとエンゲージメントの両方に対応しなければならないとSalesforce社は考えます。

CDPユースケース例

大量データ取り込みによるデータ統合

匿名および既存顧客の複数のデータソース(クラウドデータ、データウェアハウスのデータ、トランザクションデータなど)を1つのリポジトリに統合し統一することが可能で、バッチによる大量データの取り込みは、最大1時間単位でスケジュール可能です。

顧客プロファイルの構築

特定のルールによって顧客データ(※匿名・既知を問わない)を統合して解決、重複する連絡先を削除し、「SSOT(信頼できる唯一の情報源)」を構築できます。

セグメント

オーディエンスのセグメントを一元的に管理できるよう、あらゆるコンタクトレベル、イベントレベルのデータのクエリをSQL言語を記述せずに作成できます。

メッセージングの有効化

顧客は、メール、SMS、プッシュ配信において、既存顧客のデータを有効化したり、Journey Builderを使用して各種配信やFacebook、GoogleなどのAdvertising Studioパートナーと連携した、既存顧客のカスタマージャーニーの設定が行えます。

セグメント/ データアナリティクス

管理しているデータを理解し、統合されたデータをBI分析に活用して、顧客に関するインサイトを発掘できます。

この記事の執筆者

コンサルティング本部
CXコンサルティング マネージャー


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